姫路のケーキ屋さんが事業承継ドキュメンタリーで放送されました
3月6日に放送されたBSテレ東の『タタムなんてもったいない!』と言う番組で、姫路のケーキ屋さんが放送されていました。(毎週日曜 22時30分~)
『姫路で美味しいケーキ屋を探している』
『姫路で事業承継が成功した事例を知りたい』
と思われる方にはご参考になる情報かも知れませんので、よろしければご覧ください。
閉店される可能性もあった姫路の地元で愛される「町のケーキ屋さん」が、M&Aと言う事業承継の方法を通じてお店が継続されただけでなく更なる進化を遂げた内容で放送されており、地元姫路が舞台と言うこともありまとめました。
今回のお店
マロンロールケーキが看板メニューの
「サン・ミッシェル」(兵庫県姫路市栗山町126)
と言うお店で、姫路市役所の近くに2003年10月にオープンしています。
ブログの最後に、食べログ内のお店のページと地図を付けています。(お店のホームページは検索しても結果には表示されず、googleマイビジネスで登録されているWebサイトも食べログのページでした)
事業承継の経緯
この番組は、事業承継のドキュメンタリーです。
後継者がいない等の理由で廃業しようとした会社やお店を舞台に、事業承継が成功した事例の経緯とかが紹介されています。
日本の会社の2/3は様々な理由で後継者不足と言われており、私もセミナーで該当するテーマの時はお伝えしています。
今回のケーキ屋さんもその一つで、奥様のご両親の介護の問題がありお店を続けることが困難になってきたので従業員への承継(売却)も提案したそうですが、独立開業までの意思であったり資金的なことを含め実現せず、閉店も検討したそうです。
地元で愛される「町のケーキ屋さん」で、コロナ禍でも売り上げが伸びているお店だったそうで、何とか残せないかと言うことで、周りの人にもいろいろ相談したところ知り合いの方からM&Aの話を聞き、M&Aを扱う会社へのエントリーを行い手を挙げる人が出てくることに期待したそうです。
そして手を挙げる人が出てきましたが、その人は、ケーキ作りの経験がない人でした。
承継希望のエントリーをした方のキャリアは、大学卒業後に経営コンサルティング会社に就職し、中小企業のフードビジネス支援を担当、その後イベントの運営などを経て現在はチラシや名刺などのデザイン会社を経営されているそうです。
そのキャリアにはケーキ作りが無いため、そんな人がケーキ屋を承継してうまくいくのか?と店主さんは思ったそうですが、熱意を感じ最終的にその人に譲ることになりました。
譲る方も承継する方も承継成立に向けてお互い希望の条件を出してすり合わせることが一般的ですが、今回の場合、承継前後で運営がスムーズに進むようにとの希望もあってか、以下の条件が出ていました。
承継する条件
売却(前オーナー)側から
①製造に関わるスタッフの雇用継続
②取引先と常連客の引継ぎ
購入(承継する)側から
前オーナーに技術指導者として店に残ってもらい、若手に技術を引き継ぐこと
上記の条件が出されたようです。
そしてM&Aは成立し、オーナーは交代しましたがお店で作る人はこれまで通りでお店は続くことになりました。
継いでその後どうなった?
番組では、『継いでその後どうなった?』と言うフレーズでBefore-Afterのような感じでこれまでから変わったことが放送されていました。
ここまで順調な事業承継はおそらくレアケースではないかと思います。
承継後、
前オーナーは、休みが週1日だったのが3日に増え、介護する時間も増えたそうです。
新オーナーは、ケーキ作り工程の多さや使う材料の多さの管理の難しさを体験しながらも様々なアイデアを打ち出し、時代に合った商品提案を行いながら店の改革を進めていました。
消費者目線で新オーナーがアイデアを出し、技術者の前オーナーが形にする、と言う流れで消費者目線のニーズが商品化される、理想的な流れになっていると思います。
番組では、「ショコラミルフィーユ」と言う商品が紹介されていました。これまでは「ショコラボックス」と言う名前の商品でした。
使うチョコレートが変わったり、形もこれまでは狭い面積で高さがあり持ち帰りだと倒れやすかったのが面積を広くして持ち帰りしやすくなったことなどが紹介されていました。
実は、新オーナーは事業承継の手を挙げる前にお店のケーキを買って食べてみて、『この味のお店が無くなるのは地域にとってマイナスだ!』と思ったそうです。だから前オーナーへの提案にも熱意が込められていたのかも知れません。
M&Aも事業承継の一つの選択肢です
この番組では、2月6日の放送でも神戸の「マジックパン」と言う手作りサンドイッチ専門店のM&A事例が紹介されていました。兵庫県で見るともっと多くの事業承継の事例があるのかも知れません。
「自分だけでは今の事業の継続は難しいけど雇用や技術は維持させたい」・「既存ビジネスを承継することで新規ビジネスよりも低リスクで開業したい」のいずれかに該当する場合、M&Aも一つの選択肢になると思います。
スポーツの世界では、『心・技・体』と言われますが、ビジネスの円滑な推進に置き換えると詳細は他にもいろいろ挙げられると思いますが『経営力(ノウハウ)・実装力(技術力)・資金力や体力』などが一つの例になると思います。経営者が何かが欠けることで閉めることを考える場合、それを補えることが出来れば事業が継続出来るならM&Aは一つの選択肢になると思います。承継する側も、自分で出来ることと足りないものが明確であれば、足りないものを持っている売り手がいればそのビジネスを承継することで経営を軌道に乗せることが早く出来るメリットになると思います。
M&Aはかなり認知されるようになり仲介会社も増えてきました。会社によって手数料や関わる範囲など様々で、M&Aをご検討する場合はご自身に考えにあった会社を選定していただいた方が良いと思いますので十分な時間の余裕をもって取り組んでいただきたいと思います。当事務所では相手をご紹介することはしていませんが、ご自身にあったM&A業者が選べるようにM&Aの説明や気を付けるポイントなどをお伝えします。「とりあえず話だけでも聞いてみたい」などございましたら個別相談をご利用下さい。
兵庫県姫路市栗山町126
追伸
個人的には「サン・ミッシェル」には行ったことが無かったので、機会があれば一度買ってみたいと思います。番組で紹介されたマロンロールケーキやサン・ミッシェル、ショコラミルフィーユなどどれも食べたいと思ったので目移りしそうです。
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