大手銀行がスマホ送金手数料の引き下げを検討

大手銀行が送金手数料の引き下げを検討しているとのニュースがありました。スマートフォン向けのサービスで、銀行が異なる送金を割安にすることで利便性を高めたいようです。新会社設立等が行われ、サービスの開始は2022年早期の予定のようです。

現在、銀行の送金手数料やATMの入出金手数料は様々なサービスがあります。このニュースはその一つだと思いますが、割安になるとしても低金利環境の現状ではまだまだ割高だと思います。ここでは、ネットに載っている情報を基にキャンペーンなど特別な条件を除く一般的に誰でもいつでも利用できる金利や手数料で比較したいと思います。

【金利】例えば、大手の銀行では

普通預金:0.001%
定期預金:0.002%
でした(5/12時点、個人の場合)。いつでも引き出し可能な普通預金では、100万円を1年預けた場合、利息は税引き前で10円です。源泉徴収された税引き(税率は復興特別所得税も付加した20.315%)後の手取りでは8円を割る計算になります。このブログを書きながら、桁が間違っていないか心配になり何度も見直しました。

【手数料(振込・ATM利用)】

手数料がかかるケースは、ATM利用は主に時間外、振込なら別の銀行あてなどの場合ですが、110円~高い場合は880円が必要なケースもありました。

利便性が一番高い普通預金で考えると、

1400万円を1年間預けて受け取れる利息が約111円(小数点以下の端数処理は概算にしています)、振込やATM時間外利用で手数料が110円でもそれを1回払うだけでその利息が手数料の支払いでほぼ消える計算

と言うことになります。定期預金の0.002%だと同じ利息を受け取るために必要な預貯金が半分になると言っても700万円が必要で、受け取れる利息と払う手数料は割に合わないのではないでしょうか。

手数料や金利はキャンペーンや年金受け取り口座に指定する等の優遇対応を利用するともっといい条件はいろいろありますが、日本の低金利の現状では、タイトルにあるような引き下げが行われたとしても、多少の程度が変わるだけで受け取れる利息と比べるとまだまだ高いのではと思います。

資産運用は自己責任です。110円や220円の手数料が高いと感じるかどうかは個人の感覚で異なると思いますが、「その手数料を利息で補えているか」と言う目線で見ていただくと、いろいろ対策を考えるきっかけになると思います。

手数料がかからないように銀行の定める時間帯に利用する
キャンペーンや優遇対応を利用する
運用で増やす
などが挙げられます。利息以上の手数料を払ってしまうと預貯金を減らすことになってしまいますので、生活スタイルや考え方に合わせて出来る選択があるかを検討されてはいかがでしょうか。